許さなくたっていい、でも感謝はして  そして、会いたくなったら 会いに行けばいい

 

先日の東京勉強会で、「ブログを読んでます」

と声をかけて下さった方がいらっしゃいました。

あの時は、時間がなくお答えできなかったので

ここでお答えしますね

 

「ブログ読んでます。先日のお父様の記事読みました。

 実は、私も父とは別れて 今はどこにいるのか、何をしてるのかわからないんです。

 捜した方がいいんですかねぇ。でも・・・・・」

 

答えは、捜したければ捜せばいい

捜すことに、不安があるなら 今はまだそのタイミングではないのかも

 

私が、”父を探してみようか?” と思ったのは、

自分も親になって、親の気持ちがわかるようになったから

 

父と別れて直後は、父を憎み、父のしてきたことを恨んだ

 

なんで、あんな人が父親だったのか

なんで、あの人の子供に生まれたのか

あいつさえいなければ、こんな思いをせずにすんだのに

 

そう父のことを責める自分がいた

学校では、

「あいつのオヤジやくざなんだぜ」

「あいつんち夜逃げしたんだってよ」

そう言われて、いじめをうけ

学校では、口をきいてくれる友達はほぼゼロ

 

母からは、

「そんなことに負けるな どんなことがあっても、学校は休むな」

そう言われ、どこにいても気を抜ける場所がなかった

 

結婚したいと思っていた彼の親からは、

「高卒で、両親は離婚してる。おまけに別れたとはいえ、君の父親はやくざだろ

 うちの息子には、不釣り合いだ」

そう言われたとき、何も言えなかった。一言も反論できなかった。

 

あの人の娘であったがために、いつまでたっても「やくざの娘」と言われる

それがたまらなく嫌で、自分自身を好きになることなどできなかった

自分に自信が持てず、自己評価は低くなるばかり

生まれてこなければ良かった、とさえ思う時があった

 

それでも、月日は流れ 歳を取り 人の子の親になり

親の気持ちがわかるようになって、父も寂しく、辛かったんだろうな

そう思えるようになった

 

こうして、宝物である3人の子供たちに出会えたのも

あの人がいたから

あの人のせいで、たくさん嫌な思いもしたけど

あの人がいなかったら、今の私はいないんだよね

そう思ったら、

 

父を許すことはできないけれど

命を与えてくれたことには感謝しよう

そして、あなたにも孫がいるんですよ

と、そう伝えたいと思い

捜してみようと思った矢先、 父が亡くなったことを知った

 

父の死を知らされたその日は、一晩中泣いた

もっと早く捜せばよかった

どこで、どんな最期を迎えたのか

看取ってくれた人はいたんだろうか

父のために泣いてくれた人はいたんだろうか

 

別れてから一度も会うことなく、話すこともないまま逝ってしまった

一言、「ありがとう」と伝えたかった

私たちのことどう思っていたのか、聞いておきたかった

そして、父に 

「よく 頑張ったな」と抱きしめてほしかった

 

 

会いたいと思った時が、あなたにとってのベストなタイミングだと思う

不安があったり、気が進まないのなら

今はまだその時ではないのかも

居場所だけ調べておいて、会いたくなったら

その時会いに行けばいいんじゃないかな

 

心の中に、その人の存在がある限り

親子の縁は繫がってると思うから